バイクのエンジンオイル残量をチェックしようとエンジンにある小窓を見てみると、オイルが乳化していた。
クレンジングオイルに水が混ざった状態のような感じで、白い塊が小窓に貼り付いている。
バイクでオイルの乳化というとHondaのGROMが持病として知られているが、実は真冬なら、どんなバイクでも乳化は起こるものなのだという。
エンジンオイル乳化はなぜ起こる?
- 湿気や結露:冬場、エンジンが十分に温まる前に短時間の運転を繰り返すことで結露が発生しやすくなる。この結露の水分がオイルに混ざり、乳化する。
- クーラント液の混入:エンジンのヘッドが破損している場合、クーラント液がオイルラインに混入することがある。
- 暖気運転の不足:エンジンが十分に温まらないまま運転を続けると、エンジン内の水分が蒸発せずにオイルに残り、乳化が進行する。
- 短時間の運転:エンジンが温まるまでの時間が短いと、水分がオイルに溜まりやすくなる。
確かに、ここ最近はチョイ乗りしかしていなかったので、原因はこれのようだ。
エンジンオイルを抜いてみると綺麗なもので、小窓から見えるごく一部のみが乳化していただけだったため、クーラントの混入ではなく結露の水滴による乳化と判断。エンジンオイルを交換することにした。
乳化を防ぐために
- しっかりと暖気運転を行う:エンジンを十分に温めることで、水分を蒸発させる。
- 定期的に長時間運転する:30分以上の運転を定期的に行うことで、エンジン内の水分を飛ばす。
- オイルの定期的なチェックと交換:乳化が進んでいる場合は、早めにオイルを交換することが重要。
例えば、1日の走行距離が15kmくらいだったとしても、7kmちょい走って数時間放置、再び7kmちょい走って帰宅するというスタイルだと、放置している時間でエンジンが冷却されて、エンジンオイルが乳化する恐れがあるということになる。
てことは、ちょい乗りからの長期保管は最悪ってことか。
大型バイクの場合はすぐにエンジンオイルが温まるけど、小排気量の単気筒エンジンだとなかなかエンジンオイルが温まらないので、冬場はどうしても乳化するリスクが増えるんだな。
乳化問題のまとめ
- 冬場で問題となるのが、ちょい乗りばかりになってエンジンオイルに徐々に水分が蓄積されていき乳化が進むこと。
- 乳化が進んでしまうと、エンジンオイルがマヨネーズ状態になってしまい、エンジンを温めるだけでは除去できなくなるので厄介。
- 乳化対策は、それなりの距離を定期的に走ることに尽きる。
- トータルではなく1回で30分以上の走行を目安にする。
通勤通学バイクはシビアコンディションっていうのは、こういう理由もあるのか。
乗るなら(30分以上)乗れ、(30分以上)乗らないのなら乗るなってことね。
無理難題のようにも思えるけど、わざと遠回りしたり信号の多いルートを走ったりすれば、ツーリングしなくても十分予防できそうだ。無駄に小賢しくなって、最短ルートとか近くの店ばかりいくようになるから乳化が進むんだろうな。
今回のように、小窓から乳化の粒がちょっと見える程度であれば、30分以上走れば水分を飛ばすことができるそうで、わざわざ寒空のもとオイル交換することはなかったみたい。
小一時間ほど乗ってみた
オイル交換はしたものの、小窓に貼り付いた白いカスはそのまま貼り付いた状態が続いていたので、こいつを飛ばすために小一時間ほど無意味に山を走ってみた。
エンジンを停止した時に「チン・・・チン・・・」というエキパイの音が聞こえるくらい熱をいれてみたら、小窓に貼り付いていた白いカスは消滅して綺麗になっていた。エンジンオイルが一定温度を超えたことで、乳化した塊は溶けて消えたようだ。